歩行者の交通事故について
平成28年中に発生した全交通事故での歩行者の占める割合は、死者数では全体の約35%を占め1位、重傷者数では約24%で2位となっている反面、軽傷者は約7.4%と少なくなっております。
歩行者は交通事故に遭った場合、身体への影響が非常に大きいということがわかります。
・歩行中の交通事故はなぜ起こるのでしょうか?
歩行者が交通事故事故に遭うのは、ほとんどが道路横断中です。横断歩道外の横断中が最も多く、次いで横断歩道の横断中となっており、道路通行中(対面、背面)と大きく差をつけています。道路横断中の歩行者と、道路を直進してきた自動車やバイク等と衝突するというケースが最も多く、夜間では特に右側から走ってくる自動車との衝突が多く見られます。
歩行者の死亡事故を年齢層で見た場合、高齢者の占める割合が全体の54.8%と高く推移しています。子供は夕方、中高年では夜間に多く発生しています。子供の場合は放課後から帰宅までの時間帯で飛び出しなどの交通ルールの知識不足、中高年では飲酒等の判断力の低下、高齢者の信号無視によるものが多いと考えられます。
また、歩行中の交通事故による死者のうち62%が何らかの法令違反があるということが調査によりわかっています。歩行者との交通事故で、運転者による事故の発生要因は、脇見運転、安全不確認、漫然運転、携帯電話の操作が多く見られます。
歩行者側の発生要因としては、要因なし、安全不確認、判断の誤り等と続きますが、特に歩行者側の法令違反として、車両の直前直後横断(バスを降りてすぐに横断する等)、横断歩道外の横断、信号無視などが挙げられます。最近では歩きスマホが原因の事故も増えています。
交通事故の被害に遭わない為にも
・横断歩道外の横断を避け、できるだけ 横断歩道を渡るようにする
・夜間では歩行者は視認しにくいため白っぽい服を着る、蛍光物やライトを持つ
・車両の直前直後の横断はしない
等に気を付けてください。
交通事故で受ける外傷とは?
交通事故による外傷はいずれも大な力が働いた結果のものであり、受傷部位に受けたストレスは自覚している以上に強いものです。大きなケガをされた場合はもちろん、受傷直後は大したことのない症状と思っていたものでもそのままにしておけばいつまでも後遺症に悩まされる、ということになりかねません。後で後悔しないためにも、しっかりとした治療とリハビリを受けましょう。